『鬼ノ哭ク邦』は、「輪廻転生」という重厚なテーマを掲げ、その独特な死生観で多くのプレイヤーの注目を集めました。しかし、その物語の評価はコミュニティで大きく分かれているのが現状です。この記事では、多くのプレイヤーが指摘する「キャラクターの描写不足」から、高く評価されている「重くダークな世界観」、さらには「終盤のどんでん返し」まで、様々な意見をまとめています。
ケン、ケン、『鬼ノ哭ク邦』のお話、なんだか悲しいことばっかり起きない?
どんどん人がいなくなっちゃって、最後どうなっちゃうのかわからなくて、私のCPUがオーバーヒートしそうだよ!
あ? そりゃお前の処理能力が低いだけだろ。
…まあ、でもネットの感想見てると、お前みたいに「説明不足で置いてけぼり」って言ってるヤツは結構多いな。
え、そうなの!? 私だけじゃなかったんだ!
このゲームのシナリオ評価は、一言で言うと「素材は光るが調理不足」って感じだな。
そざいはひかる…? キラキラしたお野菜のことかな? おいしい?
ちげーよ…。
“輪廻転生”っていうテーマとか、重くダークな世界観自体は「刺さる」って評価してるヤツも多いんだ。問題は、その見せ方だよ。
みせかた?
そう。キャラクターの気持ちの動きとかが全然描かれてないから、プレイヤーが感情移入する前に、どんどん話が進んじまうんだよ。
仲間が死んでも「名前しか知らねえ…」って感じで、あんまり響かないって意見が多い。
うぅ、たしかに…。
でも、マユラちゃんがいなくなっちゃった時は、わたし、ちょっとだけ悲しかったよ!
そこだよ。ネットでも「マユラのシーンで泣いた」って声はある。
けど、逆に言えば、そこしか感情が動かなかったってことだろ? もっと丁寧に描けば、もっと良い話になったはずなのに、もったいないってことだ。
そっかぁ…もったいないのかぁ。なんだか、おなかすいてきちゃった。
話聞いてんのか。まあ、終盤のどんでん返しは良かったって声もあるし、一概にダメなシナリオってわけでもねえんだよ。お前には難しいだろうがな。
口で説明するのもめんどくせえから、下にプレイヤーたちのリアルな感想をまとめといた。これ読んでちゃんと勉強しとけよ、メリ!
鬼ノ哭ク邦の物語:なぜ「素材は良いのに惜しい」と言われるのか
『鬼ノ哭ク邦』のシナリオは、多くのプレイヤーから「題材は素晴らしいのに、ポテンシャルを活かしきれていない」という声が上がっています。ここでは、コミュニティで語られる評価を「魅力的な点」「批判されがちな点」「好みが分かれる点」の3つの側面から深掘りしていきます。
多くのプレイヤーを惹きつけた魅力
- “死を肯定する”という、他に類を見ない重厚な世界観に浸れる
- 物語の最後に待ち受ける、予測不能などんでん返しを楽しめる
- 美しいアートワークと音楽が、ダークな物語を彩る
まず、本作のシナリオが持つ独自の魅力として最も評価されているのが、「重くダークな世界観」です。「輪廻転生」をテーマに、“死を肯定する”という独特の死生観が描かれており、特に鬱ゲーや暗い物語を好むプレイヤーからは高く評価されています。
また、「二転三転するシナリオ」特に「終盤のどんでん返し」は印象的だったという声も少なくありません。物語の核心に迫るにつれて明らかになる事実は、多くのプレイヤーに衝撃を与えました。加えて、美しいアートスタイルやBGMが、この物悲しい世界観をより一層引き立てている点も、肯定的な意見として挙げられます。
感情移入を妨げる主な要因
- キャラクターの内面が描かれず、誰にも感情移入できないまま話が進む
- 物語に大きな起伏がなく、淡々と進むため退屈に感じることがある
- 専門用語が多く、世界観を理解する前に置いていかれてしまう
一方で、シナリオに対する最も多い批判点は「キャラクターの描写不足」です。仲間になるキャラクターや重要人物の背景、心情があまり描かれないまま物語が進行するため、「仲間が次々と退場しても、名前を知っている程度で何も感じなかった」という感想が非常に多く見られます。
さらに、物語の起伏が乏しく、「最初がピークで後はひたすら下り坂」と感じるプレイヤーもいます。専門用語や独自の設定が多いにもかかわらず、その説明が不足しているため、プレイヤーが物語を理解する前に置いていかれてしまうという指摘も、感情移入を妨げる大きな要因となっています。海外のコミュニティでは「あらゆる要素が平均点で、突出したものがない凡庸な作品」という厳しい評価も見られます。
あなたはどっち?賛否が分かれる評価軸
- 救いのない「鬱展開」を、心に刺さる魅力と感じるか、ただ疲れるだけと感じるか
- 約20時間というプレイ時間を、手軽で良いと捉えるか、物語を描くには短すぎると捉えるか
『鬼ノ哭ク邦』のシナリオ評価は、プレイヤーの好みによって大きく意見が分かれるポイントも存在します。
項目 | 肯定的な意見 | 否定的な意見 |
---|---|---|
鬱展開の連続 | 「えぐい展開が心に刺さる」 | 「救いがなくてプレイが疲れる」 |
短めのプレイ時間 | 「約20時間でコンパクトにまとまっている」 | 「描写不足の原因になってしまっている」 |
特に、救いのない展開が続く作風は、人を選ぶ最大の要因です。これを「尖った魅力」と捉えるか、「ただただ辛い」と感じるかで、ゲーム全体の印象が180度変わるでしょう。また、約20時間というプレイ時間も、手軽に楽しみたいライト層からは好意的に受け止められる一方、物語をじっくり楽しみたいコアなRPGファンからは「この短さが描写不足を招いている」と批判的に見られています。